特定外来生物って?
テレビやマスメディアでも頻繁に聞くようになった特定外来生物のヒアリですが、特定外来生物とは何なのでしょうか…
特定外来生物とは?
人間の活動によって、外国から入り込んだ生物のうち、生態系を壊したり、人に被害を与えたりする生物は「特定外来生物」に指定されています。
アルゼンチンアリ
アライグマ
オオキンケイグモなど
外来生物はどんな影響があるのでしょうか?
★在来種を食べたり、在来種の住む場所やエサを奪う
★得を持っていたり、人を噛んだりして、健康に害を及ぼし
★農水生産物を食べてしまう。
刺されると強い痛みがあり、アレルギー反応で呼吸困難になることもあります。
強い毒を持つ南アメリカ原産のあり「ヒアリ」が国内各地で見つかっています。
ヒアリは赤茶色で大きさは約2.5から2.6ミリ。兵庫県尼崎市に運ばれたコンテナの中から5月に国内で初めてヒアリが見つかりました。攻撃性が強く、毒針に刺されると火傷のような激しい痛みを感じ、アレルギー反応が出ることもあります。倉敷市の水島港国際コンテナターミナルでも約200匹のヒアリが発見されています。これまでに8都府県(2017年8月10日時点)で確認されており、すでにヒアリが定着している中国や台湾からの輸入コンテナに紛れ込んでいたとみられています。
本来、日本にいなかったのに人間の活動によって外国から入ってきた外来生物です。中でも、ヒアリのように人の健康に害を及ぼしたり、日本にもともといる生物(在来種)の暮らしを脅かしたりする生物は、法律で特定外来生物に指定されています。すでに日本に定着している特定外来生物も多く、各地で問題となっています。特定外来生物は現在132種類に上ります。
アルゼンチンアリ
1年中活動して繁殖力が強く、他の種類のアリを集団で襲って、在来種のありを駆逐してしまいます。国内で初めて1993年に廿日市で見つかったアルゼンチンアリも特定外来生物。
オーストラリアなどに生息するセアカゴケグモは毒を持っており、メスに噛まれると痛みや腫れが出て、吐き気や腹痛を起こすことがあります。
アライグマ
北アメリカ原産のアライグマは1,970年代にテレビアニメの影響でペットとして人気を呼びました。最も多い時で年間1,500匹以上が輸入され、逃げ出したり、飼い主に捨てられた消して野生化したアライグマは凶暴な性格で雑食性。小動物や果物、野菜などを食べ、農作物に被害は与えています。
食用にするため、北海道なので保留されましたが、在来種を食べてしまいます。
オオキンケイグモ
北アメリカ原産の菊花の多年草。繁殖力が強く、在来種を駆逐してしまいます。
特定外来種! 被害防止のための三原則とは?
特定外来種を入れない
悪影響及ぼすおそれのある外来生物を入れない。
外来生物を広げない
すでに野外にいる外来生物を他の地域に広げない。
特定外来生物を捨てない
飼育栽培をしている外来生物をしてない。
特定外来生物も、もともと生息していた地域では、その地域の生態系を構成する生物として他の生物達とバランスをとりながら暮らしていました。問題となるのは本来は生息していない環境に定着してしまったということです。コイやワカメなど、日本では当たり前の生物が、外国では迷惑な外来生物になっている場合もあるんですよ。それぞれの地域の生態系を守るためには、影響及ぼす恐れのある生き物の定着を防がなければなりませんね。一方で人間の活動にともなって外来生物が侵入してくるという点も忘れてはいけませんね。